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印刷工程で発生する損紙や、刷版工程における廃液の処理などが必要である印刷業界と環境問題は、密接な関係にあります。少しでも環境にやさしい取り組みをするべく、同業界では各社が環境保全に力を入れ続けてきました。昨今はSDGsが注目され、各企業がどのくらい環境に配慮した取り組みをしているのか、今まで以上に評価されるようになってきています。

当社も、環境保全の一環として各種設備の導入と運用を行っています。現像処理が不要な無処理版への切り替えや、印刷機の消費電力を削減するモーターの導入、各種認証取得などに取り組んでいます。

環境に配慮した印刷ワークフローを追求

当社は、これまで刷版工程のCTPにおいて有処理版を使用していましたが、2021年に無処理版への切り替えを実施しました。従来のCTPにおいては、現像処理が必要な有処理版を使用しており、この現像処理の作業では、廃液処理の必要性を伴うアルカリ性の薬剤の使用が不可欠でした。無処理版を採用したことにより、現像処理そのものが不要となり、これに伴う薬剤の使用や廃液処理の過程が完全に排除されました。無処理版への切り替えは、環境負荷の軽減に寄与するだけでなく、作業環境の質的な向上にも貢献しています。
また、課題となっていた印刷機の運用に伴う大規模な電力消費。この問題に対処するため、当社では印刷機のモーターを、電力消費を削減することが可能なモデルへと更新しました。この更新により、一部の印刷機の運用におけるエネルギー消費は従来に比べて約10%減少しています。
他にもベジタブルインキや、ライスインキを使うことによるVOC(揮発性有機化合物)の排出低減等。日頃から積極的に情報収集を行い、環境に配慮したワークフローの実現やものづくりに努めています。

持続可能な社会を目指したリサイクルへの取り組み

当社は以前より、持続可能な社会を目指してリサイクル活動を実施してきました。例えば、ゴミの分別一つとっても、紙類をリサイクルする際はモノクロで印刷したものとカラーで印刷したもの、雑誌、ダンボール、クラフト紙などに細かく分けています。細かく分別することで、より効果的で省エネルギーな資源の再利用が実現できます。分別しているのは紙類だけではありません。当社の足立生産センターでは、ペットボトルを捨てる際はボトル本体とキャップを分けることもルール付けしており、産業廃棄物が環境に与える影響と資源を再利用する重要性を常に意識しています。また、産業廃棄物を預ける企業にも適切な認証や教育システムがあるかを確認し、業者を選定しています。

環境に与える影響を管理して継続的な改善を図るため「ISO14001」を取得

当社の足立生産センターは、2004年にISO14001(環境マネジメントシステム認証)を取得しました。
1972年のストックホルムで開かれた国連人間環境会議で「人間環境宣言」が出され、以降も地球環境はそれ以降も改善はおろか悪化が危惧されるに至っています。当社は「印刷文化人としての誇りと自覚を持って、一流の品格、一流の信用、一流の製品を目指そう」という創業理念を持つ企業です。このような時代において、当社は一流の印刷文化人として、地球環境の保全がこれからの人類の最も重要な課題であると認識しています。環境に充分配慮した製品作りを通して、社会と地域に貢献したいとの決意を新たにし、その具体策として環境ISOへの取り組みを行っています。
日々の取り組みを評価いただき、2012年には足立区より、廃棄物減量推進及び適正処理事業者として表彰を受けました。

責任ある森林管理を広めるための森林認証制度である「FSC®認証」を取得

環境保全の取り組みの一環として、森林の持続可能性に配慮した製品の生産・販売段階の認証である「FSC®CoC認証」を2023年に取得しました。
FSC®認証とは、ドイツの非政府の会員組織であるFSC®(Forest Stewardship Council®)による認証です。森林そのものの環境的、社会的、経済的に責任ある管理を認証するFM(森林管理)認証と、FM認証された森林産の木質資源(木材または紙)や、その他のリスクの低い木材を使用した製品のサプライチェーンが厳格に管理されていることを認証するCoC(管理の連鎖)認証の2種類があります。当社が提供するサービスはCoC認証に該当します。